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大分類 I:卸売業,小売業

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大分類の概要 #

この大分類の企業数は 739,837社、全国の企業数全体に占める割合は 20.1%(※)と最大規模を誇る産業です。 卸売業はメーカーと小売をつなぐ中間流通、小売業は消費者との接点を担い、地域経済や生活基盤を支える存在です。 人口減少やデジタルシフト(EC拡大)、インバウンド需要、脱炭素への対応など構造変化が激しい分野でもあります。

※出典:「総務省:令和3年経済センサス‐活動調査 速報集計

補助金採択実績の傾向 #

他の関連補助金や助成金の結果から採択されやすい事業の特徴や傾向を掴みましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

事業再構築補助金(2025年3月公募終了) #

この大分類に属する新規事業の採択数は、採択総数 9259件(第10~13回)中、904件で、全体に占める割合は 9.76%(※当社調べ)ほど。 採択事例は多めで「店舗改装と新しい販売チャネル(EC・カフェ併設など)」「卸売業の直販EC事業参入」「地域特産品のブランド化・輸出強化」の新規事業展開が多い。

その他の関連補助金や助成金 #

  • ものづくり補助金:自社商品開発(プライベートブランド、加工食品など)
  • IT導入補助金:POSレジ、キャッシュレス対応、ECサイト構築、在庫管理。
  • 商店街活性化補助金(中小企業庁・自治体):空き店舗活用、商店街のDX化、インバウンド対応。

成長性と市場動向 #

新事業進出補助金は、「新事業進出要件(製品等の新規性要件、市場の新規性要件、新事業売上高要件)」や「付加価値額要件」、「賃上げ要件」などの条件を満たさなければなりません。新規事業で取り組む分野の成長性と市場動向は、はじめにしっかり把握しておく必要性があります。

  • 拡大分野
    • EC・ネット通販(越境EC含む)
    • 高付加価値食品・地域ブランド
    • 体験型店舗(カフェ、観光連携)
    • インバウンド需要(免税店・観光土産)
  • 縮小分野
    • 郊外型大型店舗に押される個人商店
    • 紙媒体広告中心の販売促進手法
  • 政策注目
    • キャッシュレス普及
    • 地域商店街の活性化
    • 地産地消 × 観光振興

採択事例・典型パターン #

新事業進出補助金では、補助事業で取り組む新規事業の「新市場性」及び「高付加価値性」を事業計画書で明確に示さなければなりません。 先代制度である事業再構築補助金(2025年3月公募終了)の採択事例やパターンを参考に対策しましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

  • 八百屋が加工食品製造+EC販売へ進出
  • 卸売業が倉庫を活用し、冷凍食品ECを展開
  • 商店街店舗がインバウンド対応リノベーション
  • 衣料品小売業がサブスク型レンタル事業を開始
  • 地域土産品店がオンラインショップで海外販売

不採択になりやすい要因 #

  • 「店舗改装のみ」と見える計画
  • 顧客ターゲットが曖昧で需要分析不足
  • EC化のストーリーが不十分(ただ作っただけ)
  • 「地域波及効果」が弱い

公募要領に照らした注意点 #

  • 新分野展開/事業再編 と結びつけることが重要
  • 「地域ブランド強化」「観光需要」「デジタル化」との関連性を強調
  • サプライチェーン全体での効率化・価値創出をアピール
  • 卸売業では「直販」「越境EC」「物流DX」との親和性が高い

中分類 #

その他の関連補助金制度 #

  • 商店街活性化事業(経産省・中小企業庁・自治体)
  • IT導入補助金(POSレジ・ECサイト構築)
  • ものづくり補助金(商品開発)
  • 観光庁:インバウンド対応補助金
  • 農水省:地産地消・輸出促進事業

トレンド技術・キーワード #

  • DX店舗(AI需要予測、セルフレジ、モバイルオーダー)
  • OMO戦略(実店舗+EC連携)
  • 地域特産品 × 越境EC
  • サブスクリプション販売モデル
  • インバウンド対応(免税・多言語化)

補助金活用後の成長シナリオ #

  • 小売業 → EC・サブスク展開 → 収益多角化
  • 卸売業 → 直販EC・海外輸出 → 高付加価値化
  • 商店街 → DX導入+観光連携 → 地域活性化
  • 地域食品店 → 加工+ブランド化 → 国内外で販路拡大

まとめ #

大分類 I:卸売業,小売業

卸売業・小売業は「補助金採択数」が多い業種のひとつであり、 EC化・地域ブランド化・観光連携 がキーワード。
「単なる販売」から「体験・地域・デジタルを組み合わせた新しい消費スタイル」へ進化することが採択のカギです。

参考サイト

執筆者プロフィール #

Kudo
Kudo補助金サポート事業部 編集長
【中小企業の成長と資金調達をサポートする現場目線コンサルタント】

大学卒業後、大手IT企業にて経営企画・新規事業開発に従事。 経営コンサルタント会社へ転職後、補助金・助成金を活用した事業再構築や新規事業立ち上げを支援。 これまで各種補助金申請支援実績 200件以上。
セミナー講師、支援事業アドバイザーとしても活動。

【メッセージ】:補助金は「制度を知る」だけでなく「実行計画を描く」ことが成功の鍵。 記事を通して、みなさまが自社の未来を切り拓く一歩を踏み出すためのヒントをお届けします。

【専門分野】:新事業進出補助金、事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金の事業計画書作成、ITシステム導入・業務プロセス改善

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