中分類 60:その他の小売業
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中分類の概要 #
その他の小売業は、他の中分類に含まれない特殊・専門的な商品を扱う小売業を指します。
具体的には、書籍・スポーツ用品・玩具・花・ペット・楽器・眼鏡・時計・宝飾品・中古品販売(リユースショップ)など が含まれます。
多様な業態があり、地域密着型の店舗 から オンライン専門店 まで幅広く展開。消費者の嗜好性やライフスタイルに大きく左右される分野です。
補助金採択実績の傾向 #
他の関連補助金や助成金の結果から採択されやすい事業の特徴や傾向を掴みましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。
事業再構築補助金(2025年3月公募終了) #
この中分類に属する新規事業の採択数は、採択総数 9259件(第10~13回)中、195件で、全体に占める割合は 2.11%(※当社調べ)ほど。
- 書店が カフェ併設+地域交流拠点化
- 中古品店が ECサイト・越境ECへ展開
- 花屋が サブスク型フラワーサービス を導入
その他の関連補助金や助成金 #
- 小規模事業者持続化補助金
- 楽器店の オンラインレッスンと楽器レンタル
- スポーツ用品店の 体験型ショップ(試打・試乗スペース)
- IT導入補助金
- 中古品・リユースショップの 在庫・顧客管理システム導入
成長性と市場動向 #
新事業進出補助金は、「新事業進出要件(製品等の新規性要件、市場の新規性要件、新事業売上高要件)」や「付加価値額要件」、「賃上げ要件」などの条件を満たさなければなりません。新規事業で取り組む分野の成長性と市場動向は、はじめにしっかり把握しておく必要性があります。
- 成長分野
- リユース・リサイクル市場(中古品・サステナブル志向)
- サブスクリプション型サービス(花・ペット用品・玩具)
- 趣味・体験型消費(楽器、スポーツ、DIY、園芸)
- 越境ECによる海外販売(マンガ・アニメグッズ、工芸品)
- 縮小要因
- 少子高齢化による消費縮小
- EC大手との価格競争
- 実店舗来店数の減少
採択事例・典型パターン #
新事業進出補助金では、補助事業で取り組む新規事業の「新市場性」及び「高付加価値性」を事業計画書で明確に示さなければなりません。 先代制度である事業再構築補助金(2025年3月公募終了)の採択事例やパターンを参考に対策しましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。
- 書店が コワーキングスペースやカフェ併設型へ業態転換
- 花屋が 定額制のフラワーサブスク+宅配事業
- 中古品店が 越境EC対応で海外需要を取り込み
- 楽器店が オンラインレッスン+楽器レンタルのハイブリッド型サービス
不採択になりやすい要因 #
- 「店舗改装」「在庫拡大」だけで新規性がない場合
- 市場ニーズが不明確で、持続性・収益性が示されていない場合
- 許認可(古物商許可など)を取得せずに事業計画を立てている場合
公募要領に照らした注意点 #
- 新規顧客層・新市場の獲得を明確にする必要がある
- 「モノの販売」から 「サービス・体験・サブスク」 に拡張する計画が有効
- 古物商許可、動物取扱業登録(ペット関連)、医療機器販売業許可(眼鏡など一部)など、許認可要件の確認 が必須
小分類 #
- 小分類 600:管理,補助的経済活動を行う事業所(60その他の小売業)
- 小分類 601:家具・建具・畳小売業
- 小分類 602:じゅう器小売業
- 小分類 603:医薬品・化粧品小売業
- 小分類 604:農耕用品小売業
- 小分類 605:燃料小売業
- 小分類 606:書籍・文房具小売業
- 小分類 607:スポーツ用品・がん具・娯楽用品・楽器小売業
- 小分類 608:写真機・時計・眼鏡小売業
- 小分類 609:他に分類されない小売業
その他の関連補助金制度 #
- 商店街活性化補助金(経産省・自治体)
- クールジャパン関連補助金(越境EC・コンテンツ関連)
- 環境省:リユース・リサイクル推進補助金
- IT導入補助金(ECサイト・サブスク管理システム)
トレンド技術・キーワード #
- サブスク型小売(花、ペット用品、玩具など)
- リユース・リサイクル・アップサイクル
- 越境EC・海外販売(日本文化・工芸品・アニメ関連)
- 体験型小売(カフェ併設書店、楽器レンタル+レッスン)
- DX化(在庫管理・顧客管理・キャッシュレス店舗)
補助金活用後の成長シナリオ #
- リアル店舗+オンライン+体験型 の三位一体型小売モデルへ進化
- サステナブル・エシカル消費を背景に リユース事業の成長
- 越境ECで 海外市場を取り込み、地方発ブランド化
- サブスクやレンタルで 継続収益型の仕組みを構築
まとめ #
中分類 60:その他の小売業
その他の小売業は、多様でニッチな分野が多い分、補助金を活用した新サービス導入やオンライン展開の余地が大きい業種 です。
「物販から体験・サブスク・DXへ」と進化することで、持続的な成長と差別化を実現できます。
参考サイト
- 大分類I-卸売業、小売業 説明及び内容例示(PDF)– 総務省:日本標準産業分類(令和5年7月告示)
執筆者プロフィール #

- 補助金サポート事業部 編集長
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【中小企業の成長と資金調達をサポートする現場目線コンサルタント】
大学卒業後、大手IT企業にて経営企画・新規事業開発に従事。 経営コンサルタント会社へ転職後、補助金・助成金を活用した事業再構築や新規事業立ち上げを支援。 これまで各種補助金申請支援実績 200件以上。
セミナー講師、支援事業アドバイザーとしても活動。
【メッセージ】:補助金は「制度を知る」だけでなく「実行計画を描く」ことが成功の鍵。 記事を通して、みなさまが自社の未来を切り拓く一歩を踏み出すためのヒントをお届けします。
【専門分野】:新事業進出補助金、事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金の事業計画書作成、ITシステム導入・業務プロセス改善
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