View Categories

大分類 B:漁業

< 1 分で読了

大分類の概要 #

この大分類は、海面漁業・内水面漁業・養殖業などが含まれます。 企業数は農業、林業と合わせて 35,332社で、全国の企業数全体に占める割合は 1.0%(※)と少ないものの、水産資源の持続可能な活用や食料安全保障の観点から国の政策的支援が厚い業種です。

ただし、新事業進出補助金においては、「1次産業(農業、林業)に取り組む事業 」は補助対象外事業となり、不採択又は交付決定取消となりますので注意が必要です。

※出典:「総務省:令和3年経済センサス‐活動調査 速報集計

補助金採択実績の傾向 #

他の関連補助金や助成金の結果から採択されやすい事業の特徴や傾向を掴みましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

事業再構築補助金(2025年3月公募終了) #

この大分類に属する新規事業の採択数は、採択総数 9259件(第10~13回)中、わずか 1件で、全体に占める割合は 0.01%(※当社調べ)ほど。 一次産業は補助対象外であることもあり採択事例は少数で、養殖業や水産加工業を含めた 6次産業化モデルがほとんど。

その他の関連補助金や助成金 #

  • ものづくり補助金:水産加工機械の導入、冷凍保存技術、輸送効率化が目立つ。
  • IT導入補助金:鮮魚ECサイト、オンライン直販システムが採択事例として確認。

成長性と市場動向 #

新事業進出補助金は、「新事業進出要件(製品等の新規性要件、市場の新規性要件、新事業売上高要件)」や「付加価値額要件」、「賃上げ要件」などの条件を満たさなければなりません。新規事業で取り組む分野の成長性と市場動向は、はじめにしっかり把握しておく必要性があります。

  • 拡大要因:高付加価値水産物(ブランド魚、海外輸出)、冷凍・加工技術の高度化
  • 縮小懸念:漁業者人口の減少、燃料費高騰、資源枯渇問題
  • 政策面の後押し:「持続可能な漁業」「水産資源管理」「輸出拡大戦略」

採択事例・典型パターン #

新事業進出補助金では、補助事業で取り組む新規事業の「新市場性」及び「高付加価値性」を事業計画書で明確に示さなければなりません。 先代制度である事業再構築補助金(2025年3月公募終了)の採択事例やパターンを参考に対策しましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

  • 養殖業 × 観光体験(ブルーツーリズム)
  • 漁業協同組合 × 直販ECプラットフォーム
  • 水産加工品ブランド化(冷凍寿司、レトルト水産食品)
  • 低環境負荷型漁法・省エネ船導入

不採択になりやすい要因 #

  • 「漁船更新」など単なる設備更新で新規性がない
  • 販売戦略が弱く、単なる卸売依存型のまま
  • 持続可能性(資源管理)への言及不足

公募要領に照らした注意点 #

  • 「新分野展開」や「事業再編」に合致するか確認
  • 単なる捕獲量増加ではなく「加工・販路・観光との連携」を強調すること
  • 脱炭素・持続可能性を示すとプラス評価につながりやすい

中分類 #

その他の関連補助金制度 #

  • 水産庁関連補助金(漁業構造改革、資源管理推進事業)
  • 輸出拡大戦略関連助成金(JETROなど)
  • 地方自治体の漁業振興補助金(漁港整備、6次産業化支援)

トレンド技術・キーワード #

  • スマート養殖(IoTによる水質管理・給餌自動化)
  • 冷凍技術の高度化(急速冷凍、鮮度保持)
  • 脱炭素型漁船、省エネ機器
  • 漁業体験ツーリズム・教育連携

補助金活用後の成長シナリオ #

  • 漁業 → ブランド魚確立 → EC・輸出展開 → 観光連携
  • 養殖 → スマート養殖 → 加工品ブランド化 → グローバル展開

まとめ #

大分類 B:漁業

漁業は「6次産業化」と「スマート化」が大きなカギです。
補助金を活用する際は、単なる設備投資ではなく、持続可能性・高付加価値化・販路拡大をストーリーに組み込むことで採択可能性が高まります。

参考サイト

執筆者プロフィール #

Kudo
Kudo補助金サポート事業部 編集長
【中小企業の成長と資金調達をサポートする現場目線コンサルタント】

大学卒業後、大手IT企業にて経営企画・新規事業開発に従事。 経営コンサルタント会社へ転職後、補助金・助成金を活用した事業再構築や新規事業立ち上げを支援。 これまで各種補助金申請支援実績 200件以上。
セミナー講師、支援事業アドバイザーとしても活動。

【メッセージ】:補助金は「制度を知る」だけでなく「実行計画を描く」ことが成功の鍵。 記事を通して、みなさまが自社の未来を切り拓く一歩を踏み出すためのヒントをお届けします。

【専門分野】:新事業進出補助金、事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金の事業計画書作成、ITシステム導入・業務プロセス改善

※本ページは「編集ポリシー」に基づき作成しています。