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大分類 F:電気・ガス・熱供給・水道業

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大分類の概要 #

この大分類は、社会インフラの根幹を支える「電力・都市ガス・熱供給・上下水道」事業が含まれます。 企業数は 5,494社で、全国の企業数全体に占める割合は 0.1%(※)とかなり少なく大手が中心ですが、地域の小規模事業者や第三セクター、水道事業体も含まれます。 近年は 再生可能エネルギー・脱炭素・災害レジリエンス が注目されています。

ただし、新事業進出補助金においては、「再生可能エネルギーの発電を行うための発電設備及び当該設備と一体不可分の附属設備(太陽光発電を行うためのソーラーパネルなど) 」や「売電」を行う事業モデル補助対象外となりますので注意が必要です。

※出典:「総務省:令和3年経済センサス‐活動調査 速報集計

補助金採択実績の傾向 #

他の関連補助金や助成金の結果から採択されやすい事業の特徴や傾向を掴みましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

事業再構築補助金(2025年3月公募終了) #

この大分類に属する新規事業の採択数は、採択総数 9259件(第10~13回)中、わずか 6件で、全体に占める割合は 0.06%(※当社調べ)ほど。 大規模インフラ事業よりも、中小規模の再エネ事業者や地域エネルギー会社の採択が目立つ。

その他の関連補助金や助成金 #

  • 環境省・経産省系補助金:再エネ導入補助(太陽光、風力、バイオマス、小水力)や脱炭素技術実証支援事業。
  • 国交省・自治体補助金:水道管路更新、防災型水道整備や災害時対応型エネルギー供給拠点の整備

成長性と市場動向 #

新事業進出補助金は、「新事業進出要件(製品等の新規性要件、市場の新規性要件、新事業売上高要件)」や「付加価値額要件」、「賃上げ要件」などの条件を満たさなければなりません。新規事業で取り組む分野の成長性と市場動向は、はじめにしっかり把握しておく必要性があります。

  • 拡大分野
    • 再生可能エネルギー(太陽光、風力、地熱、バイオマス)
    • 蓄電池・分散型電源
    • マイクログリッド・地域エネルギー供給
    • 災害対応インフラ(水道・電気の非常時確保)
  • 縮小分野
    • 従来型火力発電
    • 都市ガス依存モデル(カーボンニュートラル化要請の影響)
  • 政策注目
    • 「脱炭素社会」「災害レジリエンス」「地域エネルギー自立」

採択事例・典型パターン #

新事業進出補助金では、補助事業で取り組む新規事業の「新市場性」及び「高付加価値性」を事業計画書で明確に示さなければなりません。 先代制度である事業再構築補助金(2025年3月公募終了)の採択事例やパターンを参考に対策しましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

  • 小水力発電事業による地域電力供給
  • 水道事業体のIoT遠隔監視導入
  • 再エネ発電 × 蓄電池システムによる分散型電源
  • 工場排熱を活用した地域熱供給事業
  • 災害対応型水道施設(非常用電源・断水対応タンク整備)

不採択になりやすい要因 #

  • 単なる設備更新に見える計画
  • 公共事業依存で「新市場性」が弱い
  • 事業継続性(採算性・メンテ体制)が不明確
  • 技術的優位性の説明不足

公募要領に照らした注意点 #

  • 「新分野展開」や「事業再編」のストーリーが必要
  • 単なるインフラ維持ではなく「災害対応」「環境対応」と結びつけること
  • 地域貢献性や社会的インパクトを強調するのが有効

中分類 #

その他の関連補助金制度 #

  • 環境省:再エネ・省エネ補助金
  • 経産省:地域マイクログリッド実証事業
  • 国交省:水道施設更新・耐震化補助金
  • 自治体:防災拠点インフラ整備補助金

トレンド技術・キーワード #

  • 再生可能エネルギー(太陽光、風力、地熱、小水力)
  • 蓄電池・VPP(バーチャルパワープラント)
  • マイクログリッド・地域エネルギー供給
  • IoTによる水道・電力設備管理
  • 災害時バックアップシステム

補助金活用後の成長シナリオ #

  • 再エネ発電 → 地域供給モデル構築 → エネルギー自立地域化
  • 水道施設更新 → IoT管理導入 → 災害時対応力強化
  • ガス事業 → 水素混焼・カーボンニュートラル化 → 脱炭素対応企業としてブランディング

まとめ #

大分類 F:電気・ガス・熱供給・水道業

電気・ガス・熱供給・水道業は、社会インフラを支える重要産業であり、脱炭素・防災・地域エネルギー自立の方向に補助金が集中しています。
「社会的課題解決」を中心に据えた申請計画が、採択のカギとなります。

参考サイト

執筆者プロフィール #

Kudo
Kudo補助金サポート事業部 編集長
【中小企業の成長と資金調達をサポートする現場目線コンサルタント】

大学卒業後、大手IT企業にて経営企画・新規事業開発に従事。 経営コンサルタント会社へ転職後、補助金・助成金を活用した事業再構築や新規事業立ち上げを支援。 これまで各種補助金申請支援実績 200件以上。
セミナー講師、支援事業アドバイザーとしても活動。

【メッセージ】:補助金は「制度を知る」だけでなく「実行計画を描く」ことが成功の鍵。 記事を通して、みなさまが自社の未来を切り拓く一歩を踏み出すためのヒントをお届けします。

【専門分野】:新事業進出補助金、事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金の事業計画書作成、ITシステム導入・業務プロセス改善

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