中分類 22：鉄鋼業

中分類の概要 #

鉄鋼業は、粗鋼・鋼材の製造、鋼管・特殊鋼などの加工 を行う基幹産業。
自動車・建設・造船・機械など幅広い産業に供給しており、日本の製造業全体を支える。
一方で、中国を中心とした海外供給過剰、カーボンニュートラル対応、電炉シフト が大きな課題となっている。

補助金採択実績の傾向 #

他の関連補助金や助成金の結果から採択されやすい事業の特徴や傾向を掴みましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

事業再構築補助金（2025年3月公募終了） #

この中分類に属する新規事業の採択数は、採択総数 9259件（第10～13回）中、34件で、全体に占める割合は 0.37%（※当社調べ）ほど。

• 老朽化した高炉から電炉への転換
• 特殊鋼・高付加価値鋼材の製造ライン新設
• 鉄鋼リサイクル事業（廃材再生による循環型モデル）

その他の関連補助金や助成金 #

• ものづくり補助金
  • 高精度圧延・鍛造設備の導入
  • 自動車軽量化部材用特殊鋼の生産体制強化
• 小規模事業者持続化補助金
  • 特殊鋼材の小ロット生産によるニッチ市場開拓
  • 自社ブランド鉄鋼製品の販路開拓（建築・インテリア向け）

成長性と市場動向 #

新事業進出補助金は、「新事業進出要件（製品等の新規性要件、市場の新規性要件、新事業売上高要件）」や「付加価値額要件」、「賃上げ要件」などの条件を満たさなければなりません。新規事業で取り組む分野の成長性と市場動向は、はじめにしっかり把握しておく必要性があります。

• 成長分野
  • EV・再エネ設備向けの高機能鋼材
  • 軽量化・高強度素材（特殊鋼・ハイテン材）
  • リサイクル鉄・電炉鋼材
• 縮小分野
  • 汎用建築用鋼材（国際価格競争が激化）
  • 従来型高炉製鉄（環境負荷・コスト増）

採択事例・典型パターン #

新事業進出補助金では、補助事業で取り組む新規事業の「新市場性」及び「高付加価値性」を事業計画書で明確に示さなければなりません。 先代制度である事業再構築補助金（2025年3月公募終了）の採択事例やパターンを参考に対策しましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

• 既存事業モデル
  • 建築・自動車向け一般鋼材供給
  • 高炉・圧延設備による大量生産
• 新規事業モデル（補助金対象になりやすい）
  • 低炭素電炉鋼材の製造
  • リサイクル鉄利用による循環型事業
  • 高付加価値特殊鋼材（航空・医療・精密機器用）
  • 建築デザイン材やインテリア用鋼材の小ロット供給
• 必要な許認可・資格
  • 廃棄物処理法（リサイクル鉄利用の場合）
  • 建築基準法認定（建材供給時）
  • JIS認証（鋼材規格準拠）

不採択になりやすい要因 #

• 「老朽設備更新」のみにとどまり新規性がない
• 脱炭素・環境対応の要素が弱い
• 国内需要縮小を前提にした守りの計画のみ

公募要領に照らした注意点 #

• 脱炭素・エネルギー効率化を明確に打ち出す
• 高付加価値化・新市場（EV・再エネ・航空）への展開を示す
• 循環型経済（リサイクル鉄）への貢献を盛り込む

小分類 #

• 小分類 220：管理，補助的経済活動を行う事業所（22鉄鋼業）
• 小分類 221：製鉄業
• 小分類 222：製鋼・製鋼圧延業
• 小分類 223：製鋼を行わない鋼材製造業（表面処理鋼材を除く）
• 小分類 224：表面処理鋼材製造業
• 小分類 225：鉄素形材製造業
• 小分類 229：その他の鉄鋼業

その他の関連補助金制度 #

• カーボンニュートラル投資促進税制
• 省エネ補助金（電炉・高効率圧延設備）
• 環境省 脱炭素化支援補助金
• 海外展開支援補助金（特殊鋼輸出強化）

トレンド技術・キーワード #

• 電炉シフト・低炭素製鉄
• 高強度鋼材・ハイテン材
• リサイクル鉄の利用拡大
• 特殊鋼・医療用ステンレス
• スマートファクトリー化（AI圧延制御）

補助金活用後の成長シナリオ #

• 従来型高炉依存から 低炭素・リサイクル鉄を核とした鉄鋼メーカー へ
• 特殊鋼や小ロット高付加価値品 で国際競争を回避
• 製造プロセスのデジタル化で スマート鉄鋼業 へ進化

まとめ #

執筆者プロフィール #

Kudo補助金サポート事業部 編集長

【中小企業の成長と資金調達をサポートする現場目線コンサルタント】

大学卒業後、大手IT企業にて経営企画・新規事業開発に従事。 経営コンサルタント会社へ転職後、補助金・助成金を活用した事業再構築や新規事業立ち上げを支援。 これまで各種補助金申請支援実績 200件以上。
セミナー講師、支援事業アドバイザーとしても活動。

【メッセージ】：補助金は「制度を知る」だけでなく「実行計画を描く」ことが成功の鍵。 記事を通して、みなさまが自社の未来を切り拓く一歩を踏み出すためのヒントをお届けします。

【専門分野】：新事業進出補助金、事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金の事業計画書作成、ITシステム導入・業務プロセス改善

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• 業種別補助金ガイド（中分類）2025年9月15日中分類 03：漁業（水産養殖業を除く）
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