View Categories

中分類 09:食料品製造業

1 分で読了

中分類の概要 #

食料品製造業は、農林水産物を原料とした加工食品・飲料の製造を担う業種。
パン、麺類、菓子、調味料、乳製品、惣菜、冷凍食品、飲料など幅広く、日常生活に直結している。
中小企業・家族経営が多く、地域特産品を生かした事業展開や6次産業化の中心的役割を担っている。

補助金採択実績の傾向 #

他の関連補助金や助成金の結果から採択されやすい事業の特徴や傾向を掴みましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

事業再構築補助金(2025年3月公募終了) #

この中分類に属する新規事業の採択数は、採択総数 9259件(第10~13回)中、580件で、全体に占める割合は 6.26%(※当社調べ)ほど。

  • 新商品開発(健康食品、機能性食品、プラントベース食品など)
  • 直販型事業(オンラインショップ、直営店、工場直売所)
  • 設備更新(急速冷凍機、真空包装機、HACCP対応ライン)

その他の関連補助金や助成金 #

  • ものづくり補助金
    • 製造ライン自動化、IoT化
    • 新規性のある製造技術(発酵・低温調理など)
  • 小規模事業者持続化補助金
    • 販路開拓(ECサイト、ふるさと納税出品、海外展開)

成長性と市場動向 #

新事業進出補助金は、「新事業進出要件(製品等の新規性要件、市場の新規性要件、新事業売上高要件)」や「付加価値額要件」、「賃上げ要件」などの条件を満たさなければなりません。新規事業で取り組む分野の成長性と市場動向は、はじめにしっかり把握しておく必要性があります。

  • 成長分野
    • 健康志向食品(低糖質・高タンパク、グルテンフリー)
    • 植物性食品・代替肉(SDGs・環境意識の高まり)
    • 惣菜・冷凍食品(共働き世帯増加、時短ニーズ)
    • 海外輸出(日本酒、菓子、調味料など)
  • 縮小分野
    • 少子化による国内需要縮小
    • 原材料費・エネルギーコストの高騰
    • 大手企業との競争激化

採択事例・典型パターン #

新事業進出補助金では、補助事業で取り組む新規事業の「新市場性」及び「高付加価値性」を事業計画書で明確に示さなければなりません。 先代制度である事業再構築補助金(2025年3月公募終了)の採択事例やパターンを参考に対策しましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

  • 既存事業モデル
    • OEM製造中心
    • 地域スーパー向けの納入
    • 工場生産に依存
  • 新規事業モデル(補助金対象になりやすい)
    • 地元特産品を活用した新ブランド食品
    • 健康志向食品(グルテンフリー、低糖質、発酵食品)
    • 観光×食品(工場見学、体験型施設)
    • 自社EC・D2C展開(定期購入、サブスク)
    • 海外市場向け(ハラール認証食品、輸出用調味料)
  • 必要な許認可・資格
    • 食品衛生法に基づく営業許可
    • HACCP対応義務(2021年6月以降原則義務化)
    • 酒類を扱う場合:酒類製造免許
    • 輸出時:各国の規格認証(ハラール、FDA、EU基準など)

不採択になりやすい要因 #

  • 新商品開発の「差別化要因」が弱い
  • 設備投資が「更新目的」で革新性が乏しい
  • 販路開拓の戦略が不十分(EC開設のみで終わっているなど)
  • HACCPや食品安全対応が計画に盛り込まれていない

公募要領に照らした注意点 #

  • 「新分野展開」「業態転換」として、新市場を意識した商品開発・販売チャネルを計画する必要あり。
  • 食品安全・品質保証の取り組み(HACCP、トレーサビリティ)を計画書に盛り込むと信頼性が高まる。
  • 原材料高騰や人手不足への対策を経営課題として明示することも重要。

小分類 #

  • 小分類 090:管理,補助的経済活動を行う事業所(09食料品製造業)
  • 小分類 091:畜産食料品製造業
  • 小分類 092:水産食料品製造業
  • 小分類 093:野菜缶詰・果実缶詰・農産保存食料品製造業
  • 小分類 094:調味料製造業
  • 小分類 095:糖類製造業
  • 小分類 096:精穀・製粉業
  • 小分類 097:パン・菓子製造業
  • 小分類 098:動植物油脂製造業
  • 小分類 099:その他の食料品製造業

その他の関連補助金制度 #

  • 農商工連携補助金
  • 輸出促進関連補助金(JETRO、自治体)
  • HACCP対応支援補助金
  • 地域資源活用事業補助金

トレンド技術・キーワード #

  • プラントベースフード
  • 発酵食品・プロバイオティクス
  • 急速冷凍・真空調理
  • サブスク・D2Cモデル
  • フードテック(培養肉、3Dフードプリント)

補助金活用後の成長シナリオ #

  • 新ブランド立ち上げ → 直販ECで全国販売
  • 観光体験型施設を開設 → 地域活性化に貢献
  • 健康食品・海外輸出で新市場開拓
  • IoT導入によるスマートファクトリー化

まとめ #

中分類 09:食料品製造業

食料品製造業は、日常需要の安定性+新市場開拓の可能性を併せ持つ分野。
補助金を活用する際は、健康志向・環境対応・海外展開・デジタル化 を柱とした事業計画が高評価につながる。
差別化要素を明確に打ち出すことで、採択率と成長可能性が高まる。

参考サイト

執筆者プロフィール #

Kudo
Kudo補助金サポート事業部 編集長
【中小企業の成長と資金調達をサポートする現場目線コンサルタント】

大学卒業後、大手IT企業にて経営企画・新規事業開発に従事。 経営コンサルタント会社へ転職後、補助金・助成金を活用した事業再構築や新規事業立ち上げを支援。 これまで各種補助金申請支援実績 200件以上。
セミナー講師、支援事業アドバイザーとしても活動。

【メッセージ】:補助金は「制度を知る」だけでなく「実行計画を描く」ことが成功の鍵。 記事を通して、みなさまが自社の未来を切り拓く一歩を踏み出すためのヒントをお届けします。

【専門分野】:新事業進出補助金、事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金の事業計画書作成、ITシステム導入・業務プロセス改善

※本ページは「編集ポリシー」に基づき作成しています。