中分類 06：総合工事業

中分類の概要 #

総合工事業は、建築一式工事（土木を含む）や土木一式工事を元請として請け負い、設計から施工管理までを包括的に行う事業を指す。
対象は住宅、商業施設、工場、公共インフラ（道路・橋梁・ダム等）と広範囲に及ぶ。
国内建設市場は縮小傾向にある一方、老朽インフラ更新・防災需要・脱炭素建築など新しいニーズが拡大している。

補助金採択実績の傾向 #

他の関連補助金や助成金の結果から採択されやすい事業の特徴や傾向を掴みましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

事業再構築補助金（2025年3月公募終了） #

この中分類に属する新規事業の採択数は、採択総数 9259件（第10～13回）中、257件で、全体に占める割合は 2.78%（※当社調べ）ほど。

• 脱炭素型建築
• 新工法導入
• リフォーム・リノベ事業
• 特に「省エネ住宅」「木造建築活用」「地域防災拠点整備」など政策と一致するテーマが有利
• 下請型ではなく、直販型モデル（エンドユーザー向け事業展開）が評価されやすい。

成長性と市場動向 #

新事業進出補助金は、「新事業進出要件（製品等の新規性要件、市場の新規性要件、新事業売上高要件）」や「付加価値額要件」、「賃上げ要件」などの条件を満たさなければなりません。新規事業で取り組む分野の成長性と市場動向は、はじめにしっかり把握しておく必要性があります。

• 拡大要因
  • 老朽インフラ更新需要
  • 耐震化
  • 省エネ・ZEB/ZEH需要
  • 再開発プロジェクト
• 縮小要因
  • 人口減少に伴う住宅需要減
  • 職人不足
  • 資材価格の高騰
• 方向性
  • 省エネ建築、リフォーム・リノベ
  • ICT施工管理（BIM/CIM）
  • 防災・減災関連投資

採択事例・典型パターン #

新事業進出補助金では、補助事業で取り組む新規事業の「新市場性」及び「高付加価値性」を事業計画書で明確に示さなければなりません。 先代制度である事業再構築補助金（2025年3月公募終了）の採択事例やパターンを参考に対策しましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

• 既存事業モデル
  • 公共工事元請 → 下請企業へ発注
  • 民間建築（住宅・商業施設）の施工管理
• 新規事業モデル（補助金対象になりやすい）
  • 省エネ住宅・ZEB/ZEH対応建築の推進
  • 空き家リノベーションやコンバージョン（用途転換）
  • ICT/BIMを活用した施工管理システムの導入
  • 防災・減災関連の工事（避難所、防災倉庫、耐震化工事）
  • 自社ブランドのリフォーム事業立ち上げ
• 必要な許認可・資格
  • 建設業許可（都道府県知事または国土交通大臣）
  • 一級建築士事務所登録（設計業務を行う場合）
  • 宅地建物取引業免許（不動産関連を兼業する場合）

不採択になりやすい要因 #

• 「機械更新」や「資材倉庫新設」だけで新規性が乏しい
• 単なる公共工事依存モデルで独自性がない
• 成長市場（省エネ・リノベ・ICT）に触れない
• 許認可（建設業許可、建築士事務所登録等）の確認不足

公募要領に照らした注意点 #

• 「新分野展開」「業態転換」に当たるように、リフォーム・再生事業やICT施工管理を盛り込むと評価が高まる。
• 公募要領で重視される「付加価値向上」「地域課題解決」に合致するよう、防災・環境テーマを加えることが有効。
• 建設業許可区分（特定・一般）や対応可能工事種別を明確化して申請すること。

小分類 #

• 小分類 060：管理，補助的経済活動を行う事業所（06総合工事業）
• 小分類 061：一般土木建築工事業
• 小分類 062：土木工事業（舗装工事業を除く）
• 小分類 063：舗装工事業
• 小分類 064：建築工事業(木造建築工事業を除く)
• 小分類 065：木造建築工事業
• 小分類 066：建築リフォーム工事業

その他の関連補助金制度 #

• 省エネ建築物導入補助金（環境省・国交省）
• 地域防災・減災対策強化補助金
• 中小建設業デジタル化支援事業
• IT導入補助金（施工管理ソフト導入等）

トレンド技術・キーワード #

• ZEB/ZEH（ゼロエネルギー建築・住宅）
• BIM/CIM（デジタル施工管理）
• 耐震・防災建築
• 木造高層建築・CLT活用
• リノベーション・コンバージョン

補助金活用後の成長シナリオ #

• ICT施工管理の導入により現場効率化・若手技術者確保
• ZEH住宅ブランド立ち上げで地域の省エネ需要を取り込む
• 空き家リノベで新しい収益源を確立
• 防災関連工事への参入で公共工事依存から脱却

まとめ #

執筆者プロフィール #

Kudo補助金サポート事業部 編集長

【中小企業の成長と資金調達をサポートする現場目線コンサルタント】

大学卒業後、大手IT企業にて経営企画・新規事業開発に従事。 経営コンサルタント会社へ転職後、補助金・助成金を活用した事業再構築や新規事業立ち上げを支援。 これまで各種補助金申請支援実績 200件以上。
セミナー講師、支援事業アドバイザーとしても活動。

【メッセージ】：補助金は「制度を知る」だけでなく「実行計画を描く」ことが成功の鍵。 記事を通して、みなさまが自社の未来を切り拓く一歩を踏み出すためのヒントをお届けします。

【専門分野】：新事業進出補助金、事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金の事業計画書作成、ITシステム導入・業務プロセス改善

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執筆者アーカイブ

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• 業種別補助金ガイド（中分類）2025年9月15日中分類 03：漁業（水産養殖業を除く）
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