中分類 24:金属製品製造業
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目次
中分類の概要 #
金属製品製造業は、鉄鋼・非鉄金属を素材として、建築資材、容器、工具、金物、ボルト・ナット、調理器具、貯槽、タンクなど の最終製品を製造する産業。
機械や自動車などの部品そのものは対象外で、あくまで「完成品」としての金属製品が中心。
建設、インフラ、エネルギー、生活分野まで幅広い需要がある。
補助金採択実績の傾向 #
他の関連補助金や助成金の結果から採択されやすい事業の特徴や傾向を掴みましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。
事業再構築補助金(2025年3月公募終了) #
この中分類に属する新規事業の採択数は、採択総数 9259件(第10~13回)中、694件で、全体に占める割合は 7.50%(※当社調べ)ほど。
- 耐震・防災関連の金属建材製造への転換
- 食品・医療向けステンレス製容器の新規生産
- 環境配慮型金属製品(再生材利用)の新展開
その他の関連補助金や助成金 #
- ものづくり補助金
- 高精度金属加工機導入による小ロット・高付加価値製品対応
- 3D CAD・CAMを用いた複雑形状製品の製造
- 小規模事業者持続化補助金
- 伝統的金物や刃物のブランド化・海外展開
- インテリア用金属雑貨のEC販売
成長性と市場動向 #
新事業進出補助金は、「新事業進出要件(製品等の新規性要件、市場の新規性要件、新事業売上高要件)」や「付加価値額要件」、「賃上げ要件」などの条件を満たさなければなりません。新規事業で取り組む分野の成長性と市場動向は、はじめにしっかり把握しておく必要性があります。
- 成長分野
- 耐震・防災関連金属建材(鋼製壁材、補強部材)
- 医療・食品産業向け金属容器・器具
- 環境対応(リサイクル材を用いた金属製品)
- スマートファクトリー対応の小ロット生産品
- 縮小分野
- 汎用的な大量生産品(金属容器、日用品)
- 海外廉価製品と競合する低付加価値製品
採択事例・典型パターン #
新事業進出補助金では、補助事業で取り組む新規事業の「新市場性」及び「高付加価値性」を事業計画書で明確に示さなければなりません。 先代制度である事業再構築補助金(2025年3月公募終了)の採択事例やパターンを参考に対策しましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。
- 既存事業モデル
- 建設用金属建材・鋼製品の製造
- 容器・タンク・調理器具などの日用品製造
- 新規事業モデル(補助金対象になりやすい)
- 高耐久・高機能の金属建材(防災・省エネ対応)
- ステンレスや抗菌コートを施した医療・食品用容器
- デザイン性を強調した高付加価値金属雑貨の開発
- レーザー加工や3Dプリンタを活用したオーダーメイド製品
- 必要な許認可・資格
- 建築基準法認証(建材製造の場合)
- 食品衛生法適合(食品容器製造の場合)
- 高圧ガス保安法関連認可(圧力容器・タンク製造の場合)
不採択になりやすい要因 #
- 単なる生産効率化にとどまり、新市場の開拓が見えない
- 低価格競争に陥る従来製品への依存
- 「脱炭素」「循環型」視点の欠如
公募要領に照らした注意点 #
- 新分野展開や市場ニーズとの関連性 を強調する
- 防災・医療・環境 といった国策テーマを意識
- 需要先企業や流通チャネルとの連携を明示すると効果的
小分類 #
- 小分類 240:管理,補助的経済活動を行う事業所(24金属製品製造業)
- 小分類 241:ブリキ缶・その他のめっき板等製品製造業
- 小分類 242:洋食器・刃物・手道具・金物類製造業
- 小分類 243:暖房・調理等装置,配管工事用附属品製造業
- 小分類 244:建設用・建築用金属製品製造業(製缶板金業を含む)
- 小分類 245:金属素形材製品製造業
- 小分類 246:金属被覆・彫刻業,熱処理業(ほうろう鉄器を除く)
- 小分類 247:金属線製品製造業(ねじ類を除く)
- 小分類 248:ボルト・ナット・リベット・小ねじ・木ねじ等製造業
- 小分類 249:その他の金属製品製造業
その他の関連補助金制度 #
- 省エネ補助金(省電力加工機導入)
- 地域産業資源活用事業(伝統金物のブランド化)
- 海外展開支援補助金(工芸金属製品の輸出)
- 防災・減災関連補助金(耐震金属製品の開発)
トレンド技術・キーワード #
- スマート建材(金属とセンサーの融合)
- 抗菌・抗ウイルス加工金属
- レーザー切断・3Dプリンタ活用
- リサイクル金属製品
- デザイン金属雑貨(クラフト・工芸)
補助金活用後の成長シナリオ #
- 大量生産型から 小ロット・多品種・高付加価値型メーカー へ
- 防災・医療・環境対応の金属製品メーカー へ転換
- 地域ブランド製品の輸出拡大 による新市場開拓
まとめ #
中分類 24:金属製品製造業
金属製品製造業は、海外安価品との競合で課題もあるが、防災・医療・環境対応・デザイン性 といった高付加価値市場に活路がある。
補助金を活用して、「汎用製品メーカー」から「高機能・高付加価値金属製品メーカー」 へと進化することが重要。
参考サイト
- 大分類E-製造業 説明及び内容例示(PDF)– 総務省:日本標準産業分類(令和5年7月告示)
執筆者プロフィール #

- 補助金サポート事業部 編集長
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【中小企業の成長と資金調達をサポートする現場目線コンサルタント】
大学卒業後、大手IT企業にて経営企画・新規事業開発に従事。 経営コンサルタント会社へ転職後、補助金・助成金を活用した事業再構築や新規事業立ち上げを支援。 これまで各種補助金申請支援実績 200件以上。
セミナー講師、支援事業アドバイザーとしても活動。
【メッセージ】:補助金は「制度を知る」だけでなく「実行計画を描く」ことが成功の鍵。 記事を通して、みなさまが自社の未来を切り拓く一歩を踏み出すためのヒントをお届けします。
【専門分野】:新事業進出補助金、事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金の事業計画書作成、ITシステム導入・業務プロセス改善
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