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中分類 29:電気機械器具製造業

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中分類の概要 #

電気機械器具製造業は、発電機、電動機、配電盤、照明機器、電池、電線、電気計測機器 など、電気エネルギーを生み出し・伝達・制御・利用するための装置を製造する産業。
エネルギー転換、スマートシティ、電動モビリティ、再生可能エネルギーなどに欠かせない基盤的産業であり、日本の製造業の中でも裾野が広い。

補助金採択実績の傾向 #

他の関連補助金や助成金の結果から採択されやすい事業の特徴や傾向を掴みましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

事業再構築補助金(2025年3月公募終了) #

この中分類に属する新規事業の採択数は、採択総数 9259件(第10~13回)中、144件で、全体に占める割合は 1.56%(※当社調べ)ほど。

  • 再生可能エネルギー向け電源装置の製造
  • 蓄電池事業への新規参入

その他の関連補助金や助成金 #

  • ものづくり補助金
    • 高効率モーターや省エネ機器の開発
    • EV向け充電器や電源装置の新ライン導入
  • 省エネ・脱炭素系補助金
    • 太陽光・風力発電の周辺機器製造設備

成長性と市場動向 #

新事業進出補助金は、「新事業進出要件(製品等の新規性要件、市場の新規性要件、新事業売上高要件)」や「付加価値額要件」、「賃上げ要件」などの条件を満たさなければなりません。新規事業で取り組む分野の成長性と市場動向は、はじめにしっかり把握しておく必要性があります。

  • 成長が期待される分野
    • EV/PHV用モーター・インバーター
    • 蓄電池・次世代電池(全固体電池など)
    • スマートグリッド対応機器(スマートメーター、制御盤)
    • 再エネ関連機器(パワーコンディショナ、変圧器)
  • リスク要因
    • 価格競争の激化(海外メーカーとの競合)
    • 原材料(銅・レアメタル)価格高騰
    • 脱炭素対応の規制強化への投資負担

採択事例・典型パターン #

新事業進出補助金では、補助事業で取り組む新規事業の「新市場性」及び「高付加価値性」を事業計画書で明確に示さなければなりません。 先代制度である事業再構築補助金(2025年3月公募終了)の採択事例やパターンを参考に対策しましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。

  • 既存事業モデル
    • 工場向け配電盤製造
    • 建設業向け電気機器のOEM供給
  • 新規事業モデル(補助金対象になりやすい)
    • EV充電インフラ機器製造
    • 再エネ用パワーコンディショナの開発
    • スマートホーム向けIoT家電制御機器
    • 全固体電池や次世代電池の試作・量産化設備
  • 必要な許認可・資格
    • 製造そのものには特段の許認可は不要
    • 高電圧機器は電気用品安全法(PSE)に基づく認証が必要
    • ISO9001(品質)、ISO14001(環境)、ISO45001(安全衛生)が取引条件となることも多い

不採択になりやすい要因 #

  • 従来製品の更新のみで、新規性・市場性が弱い
  • EV・再エネなど政策と関連性の薄いテーマ
  • 投資規模が過大で採算計画が不透明

公募要領に照らした注意点 #

  • 「新市場創出性」「地域・社会への波及効果」を強調することが重要
  • 単なる設備更新でなく、成長産業(EV、再エネ、スマート社会)への貢献 を明確にする
  • 知財・国際規格対応など、将来性の裏付けを入れると加点要素に

小分類 #

  • 小分類 290:管理,補助的経済活動を行う事業所(29電気機械器具製造業)
  • 小分類 291:発電用・送電用・配電用電気機械器具製造業
  • 小分類 292:産業用電気機械器具製造業
  • 小分類 293:民生用電気機械器具製造業
  • 小分類 294:電球・電気照明器具製造業
  • 小分類 295:電池製造業
  • 小分類 296:電子応用装置製造業
  • 小分類 297:電気計測器製造業
  • 小分類 299:その他の電気機械器具製造業

その他の関連補助金制度 #

  • グリーンイノベーション基金(NEDO)
  • 蓄電池関連支援事業
  • 省エネ補助金(高効率機器の製造支援)
  • サポイン補助金(中小企業の研究開発支援)

トレンド技術・キーワード #

  • 全固体電池・次世代電池
  • EV充電インフラ
  • スマートグリッド・VPP(仮想発電所)
  • 高効率モーター・インバーター
  • IoT連携型制御機器

補助金活用後の成長シナリオ #

  • EV・再エネ市場におけるサプライチェーンへの組み込み
  • 海外展開(特にアジア・欧州の電動化市場)
  • 蓄電池・スマート制御技術の確立による 社会インフラ産業へのシフト

まとめ #

中分類 29:電気機械器具製造業

電気機械器具製造業は、エネルギー転換・電動化・スマート社会に直結する基盤産業。
補助金活用により、EV充電器、再エネ関連機器、次世代電池 といった成長領域へ投資を加速できる。
「政策との整合性」「市場の将来性」「新規性」を意識した計画が採択の鍵。

参考サイト

執筆者プロフィール #

Kudo
Kudo補助金サポート事業部 編集長
【中小企業の成長と資金調達をサポートする現場目線コンサルタント】

大学卒業後、大手IT企業にて経営企画・新規事業開発に従事。 経営コンサルタント会社へ転職後、補助金・助成金を活用した事業再構築や新規事業立ち上げを支援。 これまで各種補助金申請支援実績 200件以上。
セミナー講師、支援事業アドバイザーとしても活動。

【メッセージ】:補助金は「制度を知る」だけでなく「実行計画を描く」ことが成功の鍵。 記事を通して、みなさまが自社の未来を切り拓く一歩を踏み出すためのヒントをお届けします。

【専門分野】:新事業進出補助金、事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金の事業計画書作成、ITシステム導入・業務プロセス改善

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