大分類 R:サービス業(他に分類されないもの)
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大分類の概要 #
この大分類は、他の業種に当てはまらない多様なサービス業(廃棄物処理業、職業紹介・労働者派遣業、警備業、機械修理業、自動車整備業、冠婚葬祭業など)が含まれます。 企業数は 262,738社、全国の企業数全体に占める割合は 7.2%(※)ほど。 社会インフラや生活・産業支援を担う重要分野 であり、補助金活用の幅も広いのが特徴です。

※出典:「総務省:令和3年経済センサス‐活動調査 速報集計」
補助金採択実績の傾向 #
他の関連補助金や助成金の結果から採択されやすい事業の特徴や傾向を掴みましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。
事業再構築補助金(2025年3月公募終了) #
この大分類に属する新規事業の採択数は、採択総数 9259件(第10~13回)中、505件で、全体に占める割合は 5.45%(※当社調べ)ほど。 「自動車整備業が、EV対応整備機器導入、カーシェア・レンタカー事業へ展開」「警備業が、AI監視カメラ導入、オンライン遠隔監視サービス開発」「廃棄物処理業が、バイオマス燃料化、リサイクル工場の高度化」「冠婚葬祭業が、オンライン葬儀・ハイブリッド婚礼の導入」「労働者派遣業が、DX人材育成・教育研修サービス事業化」などの事業が採択されています。
成長性と市場動向 #
新事業進出補助金は、「新事業進出要件(製品等の新規性要件、市場の新規性要件、新事業売上高要件)」や「付加価値額要件」、「賃上げ要件」などの条件を満たさなければなりません。新規事業で取り組む分野の成長性と市場動向は、はじめにしっかり把握しておく必要性があります。
- 拡大傾向の分野
- EV普及に伴う整備業の転換
- 環境・循環型社会に対応した廃棄物処理・リサイクル
- 防犯需要増による警備業のDX化
- 少子高齢化による葬祭・ライフエンディング産業の進化
- 縮小傾向の分野
- 従来型自動車整備(ガソリン車中心)
- 一律サービスの人材派遣(専門性不足は淘汰傾向)
採択事例・典型パターン #
新事業進出補助金では、補助事業で取り組む新規事業の「新市場性」及び「高付加価値性」を事業計画書で明確に示さなければなりません。 先代制度である事業再構築補助金(2025年3月公募終了)の採択事例やパターンを参考に対策しましょう。
※新事業進出補助金の採択実績は、第1回採択結果発表後から調査開始予定。
- 自動車整備業 → EV・自動運転車向け設備投資+人材育成
- 冠婚葬祭業 → VRウェディング、リモート葬儀配信
- 廃棄物処理業 → AI仕分け機導入による再資源化率向上
- 警備業 → スマートシティ連動のIoT監視サービス
不採択になりやすい要因 #
- 「設備更新のみ」 で新分野展開や業態転換の要件に合致しない
- DX導入の目的が「業務効率化」にとどまり、顧客価値創出が弱い
- 市場ニーズ分析や収益シミュレーションが不十分
- 「従来顧客向けの延長」で、新規市場獲得の要素がない
公募要領に照らした注意点 #
- 「新分野展開・業態転換・事業再編」のいずれかを明確にする
- 環境対応、DX、防災・防犯、少子高齢化などの社会課題とリンクさせる
- サービス業は「無形資産(ブランド力・人材教育・ITシステム)」の投資が評価されやすい
中分類 #
- 中分類 88:廃棄物処理業
- 中分類 89:自動車整備業
- 中分類 90:機械等修理業
- 中分類 91:職業紹介・労働者派遣業
- 中分類 92:その他の事業サービス業
- 中分類 93:政治・経済・文化団体
- 中分類 94:宗教
- 中分類 95:その他のサービス業
- 中分類 96:外国公務
その他の関連補助金制度 #
- ものづくり補助金(AI仕分け設備、環境対応機械導入)
- IT導入補助金(予約管理、オンライン配信システム)
- 環境省補助金(リサイクル・廃棄物処理の高度化)
トレンド技術・キーワード #
- EV・自動運転対応
- AI監視・防犯DX
- 循環型社会・サーキュラーエコノミー
- ライフエンディングDX(葬祭×オンライン)
- 人材派遣×教育・リスキリング
補助金活用後の成長シナリオ #
- 自動車整備 → EV対応 → カーシェア・モビリティサービスへ進化
- 警備業 → DX監視 → スマートシティ防犯システムの担い手
- 冠婚葬祭 → リアル+オンラインの複合モデルへ転換
- 廃棄物処理 → 環境ビジネス+再生エネルギー供給へ発展
まとめ #
大分類 R:サービス業(他に分類されないもの)
サービス業(他に分類されないもの)は 「社会インフラを支える多様なサービス産業」 が集まる分野であり、補助金活用により EV・DX・環境・高齢化対応 といった社会課題解決型の事業へ転換するチャンスがあります。
採択のカギは、設備投資+新市場獲得のシナリオ を描くことです。
参考サイト
- 大分類R-サービス業(他に分類されないもの) 説明及び内容例示(PDF)– 総務省:日本標準産業分類(令和5年7月告示)
執筆者プロフィール #

- 補助金サポート事業部 編集長
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【中小企業の成長と資金調達をサポートする現場目線コンサルタント】
大学卒業後、大手IT企業にて経営企画・新規事業開発に従事。 経営コンサルタント会社へ転職後、補助金・助成金を活用した事業再構築や新規事業立ち上げを支援。 これまで各種補助金申請支援実績 200件以上。
セミナー講師、支援事業アドバイザーとしても活動。
【メッセージ】:補助金は「制度を知る」だけでなく「実行計画を描く」ことが成功の鍵。 記事を通して、みなさまが自社の未来を切り拓く一歩を踏み出すためのヒントをお届けします。
【専門分野】:新事業進出補助金、事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金の事業計画書作成、ITシステム導入・業務プロセス改善
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